ASTRA FOOD PLANの設立
代表の父が長年開発に取り組んだ「過熱水蒸気」技術を使い、乾燥装置「過熱蒸煎機」を開発するところから事業はスタートしました。
「過熱蒸煎機」は、食品をわずか10秒で乾燥・殺菌できる装置として完成。フリーズドライやエアードライが乾燥に24時間程度かかるのに比べると圧倒的なスピードです。
社会課題「かくれフードロス」
ニーズを探るべく食品メーカーにヒアリングしたところ、残さの廃棄コストに課題を抱えているメーカーが多いことがわかりました。
「白菜の芯・外葉を1日5トン廃棄している」「タマネギのスライス端材が1日700㎏発生する」などの声が上がり、見せてもらうと残さといっても綺麗で可食部を多く含んでいました。
「フードロス」は製品の売れ残りや食べ残しを指すのに対し、食品工場の端材や残さの廃棄は「かくれフードロス」であると定義。
「過熱蒸煎機」で「かくれフードロス」となっている未利用食材をアップサイクルしてゼロにすることを目標に掲げ、事業を展開することにしました。
「ぐるりこ®」の誕生
素晴らしい装置が完成したので、残さの廃棄に困っている食品メーカーにすぐに売れるだろう、と思っていたのですがそう簡単にはいきませんでした。
「過熱蒸煎機」で製造する食品パウダーは非常に風味が強く、端材が原料になっていることも含めて「今までにない」食材です。
逆に言うと、まだ「需要がない」食材ということで、食品メーカーの方々は「パウダーの売り先が確保できれば装置を購入したい」と言ってなかなか「過熱蒸煎機」を導入してもらえません。
そこで、過熱蒸煎機で製造するアップサイクルパウダーを「ぐるりこ®」と命名し、私たちASTRA FOOD PLANが販路を開拓することにしました。
循環型を意味する「ぐるり」と粉の「こ」を組み合わせたネーミングとなっています。