梅は木になったまま完熟させるのが難しいため、私達は青梅をひとつづつ丁寧に太陽の下で返しながら黄色に色づくのを気長に待ちます。そして熟した梅は遠くまでその香りが漂うほどかぐわしく、うっとりするほど。ただし味は強烈に酸っぱくパンチが効いています。私達は、このかぐわしさをどうしてもお届けしたくて試作を重ねました。そして同じストーンフルーツ(核果)の桃との相性がこの上なくいいことがわかりました。それぞれの良さを引き出し、欠点を補っています。そして出来上がった琥珀色のコンフィチュールは、梅のパワフルさと桃の繊細さを兼ね備え、パンやヨーグルトだけでなく、クセの強いチーズにも本当によく合います。お肉料理のソースに加えると梅の酸味が脂っこさを包み込み、桃の香りがフレッシュに食欲をそそります。