日常の様々な物がスマートフォンに集約され画面と睨めっこする時間が増える一方、私は形あるものを触ること、それを所有し自身の空間を彩る事に大きな喜びを感じます。良くも悪くも刺激的な画面越しの世界から脱却し、ふと目線を上げてゆったりとリアルな世界を感じる事が心の安定に繋がると信じています。
そんなこれからの未来にこそ物の力が必要だという思いから、2023年7月にオリジナル商品を開発する会社「合同会社PLA STUDIO」を設立しました。どんなに狭い家でも飾る事ができる「コンパクトさ」や手に持つ幸福感を味わえる「触り心地」を大事にしています。
そして物を作る時には必ず「責任」も付いて回ります。私は新卒でとあるメーカーに入社したのですが、そこで大量に処分される売れ残り品を目の当たりにしました。「いらない」と言われても必死に得意先に営業を行い、半額以下に値下げを行い、それでも売れずただ倉庫を圧迫し、挙げ句の果てに捨てられてしまう悲惨な商品がこの世には存在します。「物は作りたいが、無駄な物は作りたくない」という思いを抱えていたところ目を付けたのが3Dプリンターです。3Dプリンターは通常の工場が金型で商品を量産するのに比べると時間も費用もかかりますが、1個から物を作れるという大きなメリットがあります。「必要な分だけ作り、必要な人にだけ届ける」をモットーにしています。