『「もったいない」から生まれたキャンドル』
法要・葬儀・お通夜など、お寺の行事に蝋燭は欠かせないアイテムの一つです
そんな行事で使う蝋燭は一回使ったら、次の行事では参加者への配慮から、また新しい蝋燭を使います。
夫が住職を務める寺には、まだ十分使える蝋燭が大量に残されていました。
それを見た時「まだまだ使えるのにこのまま捨てるのはもったいないな」と
考えついたのが『これを溶かしてロウの元にし、新たなキャンドルを作る』と言うことでした。
最初は独学で、図書館で借りた本やインターネットでキャンドルの作り方を調べ
お寺で開催している子ども会で、破棄するはずの蝋燭を溶かしたロウを使った
キャンドル作りのワークショップをしたところ
これが大盛況!
楽しくなってきて、「人に教えるならちゃんと勉強しよう」とキャンドル教室に通い始めました。
蝋を学ぶうちに、個性豊かなさまざまな素材があることを知りました。
オーガニックや自然に近い生活を取り入れているわたしにとって
植物性や動物性の蝋には特に大きく惹かれました。
大豆や椰子の木、ミツバチの分泌物から精製される蝋があり
それらが、有害物質が出にくいものであったり、空気を浄化する効果があったりすること。
そこに、お寺で使用した、破棄する予定の花をドライフラワーにし、彩りを添えることにしました。
そこから生まれる灯火は、とても優しく
その優しさは人の心に深く浸透していきます。
そんな優しく、儚く、繊細な灯りをお届けしたいと
1つ1つ丁寧に、手間と時間をかけながら
そして作る楽しみを噛み締めながら、キャンドルを作っています。