熊野の香りを生み出すにあたり、大切にしていることが大きく2つあります。
1つは、
木や植物が生きる為に創り出した香りをありのまま、そのままで届けることです。
植物は人のように歩いて移動することができません。生まれたその場所で生き抜く為には、自らが香りを創り出し、昆虫や微生物をコントロールしながら環境を整える必要があります。生きる為に創り出した香りには、それぞれの植物の「生き様」が詰まっていると感じています。
2つ目は、
欲張らず、森の手入れに必要な分だけを間伐し、伐り出した植物は余すことなく使い切ることです。
私たちは、香りを抽出する為だけに木を伐ったり、植物を採ることはしていません。全ては、お手入れに必要な量、部分だけを「香り」にかえてお届けします。香りを蒸留したあとの材料では、土作りをして森に還す。言わば森からおすそ分けを頂いたお返しをしています。
数年前から、更にお返しに「お礼」が届くようになり、私たちが作る土から沢山の生命「カブト虫」が誕生しています。
私たちが熊野の森に立った時の心地良い感覚、間伐や植物に触れている瞬間の上質な自然の香りを、日常の中で感じ健やかになってもらえるのが熊野の香りの特徴です。