マリウス ファーブル社は、環境上の理由から、パーム油を原料とした石けんの製造を中止しました。
パーム油は、食品、洗剤やシャンプー、石けんなど、世界で一番多く使われている植物油です。日本では「ヤシ油」と間違われてしまうことがありますが、「ヤシ油」はココナッツの実から採れるココナッツオイルを指します。パーム油は、アブラヤシの実から採れる油です。
アブラヤシが栽培できるのは、日差しが強く、雨量の多い赤道周辺の熱帯に限られ、パーム油の主要生産国であるインドネシアやマレーシアは、地球で最も生物多様性の豊かな熱帯林が広がる国々のひとつです。しかし、かつての熱帯林は、パーム油の原料となるアブラヤシを栽培するために大規模に伐り開かれ、その姿をアブラヤシ農園に変えてきました。 今後、世界のパーム油の生産量はますます増えることが見込まれており、その生産に伴う開発は、東南アジアの熱帯林破壊をもたらす原因として考えられています。
マリウス ファーブル社は以上のような環境上の理由から、パーム油を原料として使用したパーム石けんの製造を中止し、オレインサンフラワーオイル、ヤシ油、オリーブオイルを使用した“サンフラワー石けん”にリニューアルしました。