大学卒業後、一般企業に就職しサラリーマンとして働いていた私は、約100年続く材木商を家業にもつ妻と結婚し、木の面白さや奥深さと、日本の林業の実情や課題に触れたことで、このブランドが生まれました。
COVID-19が後押ししたキャンプブームで、焚き火用の薪についての問い合わせが入るようになったとの話を聞いたことがきっかけで、自分自身も焚き火に興味を持ち、仕入れた薪で薪を燃やしてみました。
すると、焚き火の薪は広葉樹や針葉樹、また樹種によっても多種多様な特徴や違いがあり、また流通している薪の質や価格も千差万別であることがわかりました。ゆったりと火と向き合える薪を調べるにつれて、木の奥深さに魅了され、自分自身で納得のいく薪をプロデュースしたいと考えるようになりました。
実際に薪の生産者と向き合うにつれて、次第に日本の林業における根深い課題を知ることになったのです。
材木価格の低下によって従事者の高齢化、食害による森林の荒廃等、まさに負の連鎖が起きていました。
この連鎖を食い止めるには、材木の需要そのものをさらに生み出す必要があると考えました。
2022年4月、都藤商店とタッグを組み、”材木店が選んだ薪”を発売。
間伐材の材木そのものが、煙が少なく火持ちの良い薪として生まれ変わりました。
そして2023年1月、この薪そのものの需要を喚起できるようなプロダクトとして「焚き火でチャイ」を発売。"焚き火とさらにじっくり向き合う過ごし方を作りたい”という想いから、スパイスを自分で粉砕し、焚き火で煮出しながら作る商品に。今後は日本の豊かな森林資源と産業へのインパクトをもたらすメカニズムの構築に挑戦していきます。