まだ「スペシャルティコーヒー」や「浅煎りコーヒー」という言葉が浸透していなかった中、2012年1月27日自家焙煎でエスプレッソマシンもあり、ドリップコーヒーも提供するコーヒーショップをひっそりと、世田谷区奥沢の地にオープンしました。
オープンから変わらず大切にしていること。「コーヒーカルチャーを広めること」と「スペシャルティコーヒーの本質を追求すること」です。
スペシャルティコーヒーに熱狂した多くの人々の手によって、そのクオリティが向上し続けてきた結果、現在のスペシャルティコーヒーがあるように思います。そして、オーナーの坂尾自身も熱狂した一人です。
スペシャルティコーヒーが持つ素材の力強さ、テロワールと言われるその土地の風土からくるそれぞれの農園の味の違い、焙煎による複雑な化学変化からくる繊細な味、バリスタが真剣に向き合うことで作り出される最高の一杯に出会ったことで、坂尾自身の感性や趣味嗜好、そして人生さえも大きく変わり、コーヒーの仕事に携わることで、物事を本質的に捉えるようになりました。そんなスペシャルティコーヒーを多くの人に知ってもらいたい、コーヒーを提供しながら誰かの日常に寄り添い、世界中から届くコーヒーで「最高の一杯」を作り、感動する味わいをお客様に提供したいという思いがあります。
「コーヒーがあることで暮らしを豊かにできるんじゃないか」という思いは、現在、確信に変わったように思っています。ONIBUSに共感を持ってくれる人が僕たちのお店がある街に住んでくれれば、その街の雰囲気は絶対に良くなり、似た価値観を持っているお店が増えればさらに暮らしやすくなる。ONIBUSとしてもお客様(仲間)が増えてスタッフや今まで取引きのある農家さんへも還元でき、継続してコーヒーを仕入れることができる。そんな循環を生み出していくことが、これからのONIBUSの使命だと思っています。