人脈と町脈と山脈を
つないでいく。
気がつくと近くにある小さなプレートたち。まちの住所表示、施設のサイン、土木構造物の概要表示、橋や河川の名称、工場の機械の銘板や注意書き、建造物の名前、お店の看板、駅の案内表示、住宅の表札、ホテルのキーホルダー、胸の名札、製品のロゴ、記念品やトロフィーの表記、などなど。
金属やアクリルの平面に、文字や絵や柄を刻印したり、印刷したりして、四角や丸やその他のカタチに切り抜いて、取り付けたり、置いたり、身につけたりする。そんなプレートたちは、脇役だけど、あることで、わかりやすくなったり、何かと差別化したり、行き先を示したり、誰かと何かをつないだり、ちょっと自己主張したりもする頼もしく可愛らしいツールです。
富山プレートについて
プレートピクニックの製造を手がける富山プレートは、創業以来、銘板を製作してきました。そのはじまりは、1軒のカメラ店。「富山の薬売り」として知られる売薬業が盛んだった上市町。一年の大半を家族と離れて暮らす人たちが、家族写真を持って旅に出て、旅先での風景を写真に撮って持ち帰る。1枚の写真でも心の支えになることができたらと、写真撮影、カメラの貸し出し、販売、現像をおこなっていました。その後、写真技術を用いて、銘板製作をおこなうことになっていったのです。
長年にわたり、立山連峰の山脈(やまなみ)の麓にある富山県の上市町で、主に機械に取り付ける銘板(プレート)をつくってきた「富山プレート」のファクトリーを中心とする様々な技術を活かして、その可能性を追求していきます。楽しいプレートのピクニックを重ねることで、様々な人との出会い生まれ、それが人脈(ひとなみ)となり、やがて、それぞれの暮らしの日常の街脈(まちなみ)となって、未来に向けた脈(なみ)をはかる取り組みです。