・「私はここにいるよ」
女性の活躍が声高に叫ばれて久しい日本では、環境や社会構造、社会通念に阻まれ思うように能力を発揮できず、生きづらさを感じる女性はいまだに多く存在します。そうした女性は、「こうあるべき」というある種の"呪い"によって、自分らしさを見失ってしまうことさえあります。
そう感じたのは、私が銀行で働いていたときの経験が大きく影響しています。
当時、会社のルールとしてスーツの色やネイル、ヘアカラーなど細かく規定され、どこを向いても同じ格好をした人だらけでした。自分の個性が吸い取られてしまうような気がしました。
「私はここにいるよ」
ささやかな抵抗運動として、スーツの中に着るインナーだけは、いつもユニークな色味や大胆なデザインのものを選んでいました。「自分で決めた」もので自分らしさを守り、私はこのままでいいのだと、心からの安堵感とある種の誇らしさを感じたことを今でも覚えています。
・アフリカンプリントとの出会い
私たちはアフリカンプリントという、想像を超えた大胆な色の組合せや柄のユニークさが魅力の製品をお届けしています。
アフリカンプリントは私たちに、
「固定観念や社会通念は関係ない。大事なことは、自分が好きかどうか」
と力強く語りかけているように感じます。
・ウガンダの女性たちの誇りと自信
ウガンダの工房では、シングルマザーや元子ども兵など社会的に疎外された人々を「作り手」として生産活動に巻き込んでいます。
彼女たちは、高等教育を受けられず、まともな仕事にもつけず、日々の生活をどうにか成り立たせてきました。中には、想像を絶するような経験をした人もいます。
しかし彼女たちは、今では仕事を通じて定期収入を得ながら生活を向上させ、手掛けた製品を誇りをもって世界に送り出すことで自信を得て、本来のありたい姿になって活躍しています。